コンクリート劣化予防にはハイパーロック ビーアールエス株式会社

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ハイパーロック施工事例

新築工事施工事例

サンユウビル
大切なビルの20年後を考えれば、今すぐハイパーロックを施工すべきです。 株式会社ミクラゲート/サンユウビル 代表取締役 田中佐々嗣さん
ミクラゲート様が管理するサンユウビルは、美しいレンガ風タイルをあしらった、スモールオフィス専用のテナントビル。ハイパーロックを施工されたのは新築から間もない時期でしたが、その理由は何だったのですか?

サンユウビルの外壁には、低温(1000℃以下)で焼いた、レンガに近い性質のオリジナルタイルを張り巡らしています。こだわりの特注タイルなので色合いや風合いは素晴らしいのですが、通常のタイルと違って雨水が染み込みやすく、竣工から間もなく、タイル目地の白色がタイルに染み込んでいることに気づきました。テナントビルにとって、外観がもたらすイメージはとても重要なポイントですよね。そこで、オリジナルタイルの風合いはそのまま、将来にわたって雨水の浸透やタイルの白色化を止める方法を探していたとき、偶然にもハイパーロックの存在を知ったんです。

ハイパーロックの採用を決定されたポイントは?

まず、最初に惹かれたのは、BRS社長の商売っ気がない、職人気質の人柄でした。そして、ハイパーロックの詳細を知るにつれ、「探していたのは、これだ!」と思ったんです。無色透明の浸透剤だから、外壁の色合いや風合いを損なうことなく、外壁そのものに撥水・防汚性能を持たせ、さらにコンクリートやタイルの強度も高められる。まさに私が求めていた保全対策ですよ。そこで、ハイパーロックを浸透させたブロックのサンプルを借りて社内プレゼンを行い、ビルの外壁の一部にハイパーロックを施工して、1ヵ月後に性能実験を行いました。こうした入念な検証のうえで、「やはりハイパーロックしかない」と結論を出したんです。

その後、ハイパーロックの効果はいかがですか?

本当に効果を実感できるのは、20年後、30年後のことでしょうね。それというのも、ハイパーロックは数十年というスパンでビルの劣化や汚れを防止する浸透剤で、施工したからといってビルの外観が変わるわけではありません。確かに撥水効果で雨水は弾くし、タイルの白色化(エフロ)も止まりましたが、真の効果は数十年後に実感できるはずです。 そして、その長期的な保全力こそが、ハイパーロックを選んだ私の狙い。このビルを維持管理していく次世代の者たちに、「20年前に、ここまでビルの将来を考えていたのか」と感服させてやりたいんです(笑)。

ビーアールエスに対するご要望やご意見はありますか?

建築時の状態では10数年で補修・改修の必要にせまられます。老朽化してしまったビルの保全は、生やさしいものではありません。だからこそ、老朽化が始まる前に万全の対策を講じるのが、ビルを管理する者の務めではないかと思っています。 そんなビルオーナーたちのためにも、もう少し商売っ気を出して、ハイパーロックの宣伝やイメージアップに力を入れてもいいと思いますよ(笑)。ぱっと見ではその効果やメリットが伝わらない製品ですから、現場スタッフの作業着、作業車のペイントなど、さまざまな方向から宣伝とイメージアップをはかり、少しでも多くのビルオーナーがそのハイパーロックの素晴らしさに気づけばいいな、と思いますね。

リフォーム施工事例

元神明宮元神明宮
鎮座1000年の由緒ある神社も、 ハイパーロックで次代に受け継げます。  元神明宮(天祖神社) 宮司 青木 茂さん
元神明宮は寛弘2年(1005年)に建立され、2005年には「御鎮座壱千年祭」を執り行った歴史ある神社です。現在の社殿は、賃貸ビルを併設された打放しコンクリートのモダンな設計ですが、どのようなお考えからこのようなスタイルになされたのですか?

元神明宮はもともと深い森の崖のような場所にあり、地元の方に寄贈いただいた大谷石の石垣によって支えられてきました。長い歴史とともに社殿も石垣も老朽化が進み、1990年頃には改築・補修が必要な状態でした。しかし、日本古来の伝統建築の社殿では莫大な費用がかかるうえ、木造だとどうしても短期間での補修を繰り返していかなければなりません。そのため、石垣をしっかりと補強したうえで、1994年にコンクリート建築による現代的な新社殿を建造し、社殿と通路で行き来できる賃貸ビルを建てたのです。

新社殿と賃貸ビルが完成してから5年たって、ハイパーロックによる外壁防水をされていますが、そのきっかけは?

新築当時から外壁にクリアの撥水剤を塗装してありましたが、外壁に小さなひび割れが発生してしまい、対策に困っていたところ、参拝にいらしたビーアールエスの大竹社長が社殿のアルカリ骨材反応に気づき、ハイパーロックによる外壁防水と老朽化の防止をすすめてくれました。 詳しいお話を聞いてみたところ、頑丈な鉄筋コンクリートも雨水などが浸み込むと鉄筋が錆びて膨らみ、コンクリートがひび割れる原因となってしまう。すでにその症状が出てしまっているので、今の段階で外壁を防水し、社殿と賃貸ビルの寿命をより長く保つべきだとアドバイスをいただきました。私が打放しコンクリートの社殿を建てたのは、元神明宮という由緒ある神社を、現代的なかたちで、より少ない補修で次代に受け継いでいくため。コンクリートそのものを強化し、雨水や湿気の浸入など老朽化の原因そのものを防いでくれるというハイパーロックなら、きっと問題を解決できると思い、施工を依頼しました。

ハイパーロックの施工からすでに10年が経ちましたが、外壁防水の効果は感じられますか?

ハイパーロックは細かなひび割れにも入り込んで隙間を埋め、コンクリートと一体化するそうですが、雨が降っても水が外壁に浸み込んでいる様子がありません。これは撥水材では得られなかった、ハイパーロックの防水処理効果だと思います。 また、施工の際は、汚れが目立ち始めていた外壁を高圧洗浄したうえでハイパーロックを塗布したのですが、乾燥すると打放しコンクリート独特の色合いはそのままです。社殿、賃貸ビルともに、周辺の打放しコンクリートのビルやマンションに比べて明らかに汚れがつかなくなりました。

費用対効果などコスト効果はいかがでしょうか?

特に打放しで施工した建物なので、新築の時にハイパーロックで塗装していれば、もっと効果があったのではと今でも思っております。それから、ハイパーロックは足場無しで施工できたので、仮設費用が発生しない分、大幅なコストダウンになりました。

INOビル
撥水材では解決できなかった悩みを、 ハイパーロックで解消できました。  INO(アイ・エヌ・オー)ビル ビルオーナー 井野善明さん(一級建築士)
INOビルは1階に高田馬場二郵便局、2~4階がテナントオフィス、5階に井野さんの事務所兼二世帯住居を構える複合ビル。打放しコンクリートをベースに石やタイルを効果的にあしらった瀟洒な外観が印象的ですね。

INOビルは平成元年、1989年に完成したのですが、ハイパーロックで外壁防水を施すまでの10年間は、外壁の汚れに苦労しました。職業柄、ビルの老朽化の原因などには詳しく、竣工時に打放しコンクリートに使われるという撥水材を外壁全体に施しました。ところが、わずか3~4年で大気中の硫化ガスを主原因とする黒カビが発生し、外壁の黒ずみが目立ち始めたんです。そのため、黒カビ防止に優れているという別の撥水材で処理したのですが、やはり4~5年でカビが発生し、樹木周辺の外壁には緑色の藻が発生しました。 さらに、この間にコンクリートやタイル目地のエフロレッセンス(白華現象)も進み、躯体コンクリート内でアルカリ骨材反応が進行しているのがわかりました。

建築業界でポピュラーな撥水材やカビ防止剤でも、効果が持続しなかったのですね。

そのとおりです。そのため、どうすればカビやエフロレッセンスを食い止めることができるのか悩んでいたところ、月刊『建築知識』でハイパーロックの存在を知り、ビーアールエスに電話をしました。すると大竹社長がハイパーロックで処理したコンクリート片と未処理のコンクリート片を持参され、1週間、水に浸けて違いを比較してくれというんです。 言われたとおり水に浸けて比べてみたところ、ハイパーロックで処理したコンクリート片には水が浸み込んでいない。これはハイパーロックの化学変化によってコンクリートがケイ酸質化したためで、ハイパーロックを外壁全体に塗布すれば、カビやエフロレッセンスも防げるうえ、アルカリ骨材反応が止まるといわれました。実際に目の当たりにした効果に納得し、1998年に初めてハイパーロックによる外壁防水を実施し、2009年に2回目のハイパーロック施工を行いました。

最初の施工から10年で再びハイパーロックを施工した理由は?

ハイパーロックの防水・劣化防止効果は素晴らしく、10年間悩まされたカビも発生せず、エフロレッセンスも止まっています。まだまだ効果は持続していましたので、本当ならこのタイミングで2度も施工する必要はありませんでした。たまたま隣の駐車場にビルが新築されることが決まったもので、それなら作業をしやすい今のうちにハイパーロックを再塗布しようと思ったのです。いわば、ビルをより長持ちさせるための、将来への投資です。今回はコンクリート目地のコーキング(穴埋め)なども合わせてビーアールエスに依頼できたのも、保全コストを抑える意味で助かった点ですね。

ビル保全に対して、しっかりとしたお考えをお持ちですね。

コンクリートは中性化しなければ、100~150年、うまくすれば恒久的に寿命を保てるものです。でも、ビルの屋上だけを防水しても外壁を防水しなければ、壁面から雨水や大気化合物が浸入して、躯体コンクリートの中性化が進んでしまいます。ビル保全において、外壁防水にかかるコストは必要経費だと思っています。 また、「やりっぱなし」と「打ちっぱなし」とでは大違いで、打放しコンクリートで見栄え良く仕上げると、実はタイルなどで外装するよりも初期費用がかかるんです。それだけに、ビルの美観保護には相応のコストをかけていかなければなりません。その点、ハイパーロックは外壁の色合いや風合いはそのまま、躯体コンクリートそのものを強化し、その改質効果で防水機能を実現するので、撥水材とは根本から異なります。撥水材の場合、実績のある製品でも3~5年で再施工が必要でしたが、ハイパーロックは10年経っても効果はそのまま。結果として、撥水材よりもランニングコストを安く抑えることができます。INOビルは部分的に外装タイルで仕上げていますが、タイル目地から浸透して躯体コンクリートと一体化するハイパーロックは、タイルの剥落防止にも効果があるはずです。ビルオーナーとして、ビルの保全には将来を見据えた対策を重視していきたいと思っています。

近三ビルヂング
貴重な歴史的建造物をさらに長寿化させるため、老朽化予防にハイパーロックを選びました。 近三商事株式会社/近三ビルヂング 代表取締役 森隆さん
近三ビルヂングといえば、「東京都選定歴史的建造物」に指定されている、築76年の現役商業ビル。1世紀近くにわたって快適なオフィスビルとして機能させるのは、管理者としては大変なことなのでしょうね?

近三ビルヂングは昭和6年完成のビルですが、過去4回の大規模改修を経験しています。村野藤吾氏のモダニズム設計と健全なRC構造躯体が幸いし、オフィスビルとして最大限度にテナントのニーズに応えてきました。 しかし、このビルをさらに10年、20年、30年と現役で機能させるには、現段階での劣化防止や耐震改修が必要でしょう。そこで2006年にライトコート(光庭)に面する外壁を耐震壁に改修、RCの打ち直し、打ち増しを実施しました。このとき第一段階として耐震壁を含むライトコート(光庭)の外壁全面にハイパーロックを施工しました。さらに2007年1月に第二段階として、塔屋の外壁タイル面にハイパーロックの施工をしました。この塔屋からやや離れた個所には浸入経路不明な雨漏りが発生しており、ハイパーロック施工によりその因果関係と、優れた効果が確認できました。 そして、この時の実績をもとに2007年8月、第三段階となるビルの外壁タイル及び目地全面の劣化予防を目的に、外壁全面のハイパーロック施工を実施しました。外壁タイルの保守検討課題を、段階を経ながら効果を確認しつつ実行したわけです。

今回、ハイパーロックを採用いただいたポイントは?

ハイパーロックの存在はビーアールエス株式会社さんから電話訪問をいただくまで知らなかったのですが、その性能と効果を聞き、さっそく都内十数か所の施工中の現場、施工後の現場を見ました。そのなかに同じオーナーさんで複数棟のビルに施工されている現場があり、私がハイパーロック施工の効果を信頼した理由はここにあります。ハイパーロックがさして効果がないなら、同一オーナーが継続的に何棟もの自社ビルに施工することはないと思うからです。

近三ビルヂングでの効果は感じられますか?

塔屋付近での雨漏りでは施工後、すぐに効果を発揮し、その性能を持続しています。本来、劣化予防のメンテナンス効果が本当に実感できるのは10年後、20年後、「ビル外壁が劣化せず健全に維持されている」ことに気づいたときでしょう。とはいえ、期待度は高いですよ。いわゆる防水材とは異なり、ハイパーロックはコンクリートにもタイル目地にも浸透して効果を持続できるとのこと。しかも最適条件下での施工を目指しましたから、大いにその効果が期待できます。

今後、ビーアールエスに希望されることはありますか?

私は塔屋部外壁面の雨漏りが解決した経験から、ハイパーロックは外壁コンクリートの劣化予防において、優れた機能と効果を発揮できると評価します。本来、ビルの劣化予防は老朽化が始まる前、新築時に行うべき対策です。新築時のベストコンディションのもとハイパーロックを施工すれば、老朽化そのものを食いとどめることが可能になります。そのためには、ビルのオーナーさんが新築時にハイパーロック施工が選択できるよう、ゼネコン各社とのチャンネルをもっと大きく開いてほしいものですね。